夢で別の生き物になり、目が覚めて人間に戻るというゆめかうつつかの話では、「胡蝶の夢」がよく知られています。私も、たまに、どちらが夢か現実かわからなくなるような夢をみることがあり、そういう話はけっこう好きです。
雨月物語に、鯉になって琵琶湖を泳いだ僧侶の話があります。
醍醐天皇の御代に、三井寺の僧、興義は絵の名手として知られていました。
琵琶湖の漁師から魚を買いとっては放してやり、うれしそうに泳ぐ様子を写すのでした。まるで、紙の上で鯉が泳いでいるような...
...鯉になって刺身にされちゃうところはさすがに怖いですが、とても奇妙な、味わい深いお話なのです。
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